【遺留分侵害と課税】遺言トラブルを防ぐ税務と修正手続き

こじろー君

むさし先生!『遺言書があるから大丈夫』と思っていたら、他の兄弟から『遺留分を返してほしい』って言われちゃった人がいるのニャ!遺留分を払ったりもらったりしたとき、一度納めた相続税や税金の計算はどうなっちゃうのか教えてほしいのニャ!

むさし先生

こじろー君、遺言書があっても遺留分を請求する権利は残るからね。金銭で精算した場合は相続税の『修正申告』や『更正の請求』が必要になるし、不動産で支払うと譲渡所得税がかかることもあるんだ。税務上の影響を詳しく解説するね!

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はじめに|遺留分の基本と相続トラブル

「特定の子供にすべての財産を譲る」といった遺言書が残されている場合でも、他の相続人には民法上、最低限受け取ることができる財産の権利(遺留分)が保障されています

円滑な財産承継は誰もが望むところですが、遺留分を考慮せずに遺言書を作成してしまうと、相続発生後に遺族間でトラブルへ発展するケースが少なくありません

遺留分を巡る争いは、単なる感情的な問題にとどまらず、その後の「相続税の計算や修正申告」といった税務面にまで大きな影響を及ぼします

遺留分の仕組み|取得できる対象者と計算割合

民法における遺留分とは、相続人の生活保障や公平な財産分配を目的として定められた制度です。特定の人へ偏って遺贈や生前贈与が行われた場合でも、最低限の権利が守られるようになっています

遺留分として算定される基礎財産の割合は、相続人の構成によって以下のように決まります

相続人の構成遺留分全体の割合各相続人の遺留分の計算
被相続人の父母のみ3分の13分の1 × 法定相続分
上記以外(配偶者や子など)2分の12分の1 × 法定相続分(または代襲相続分)

注意点:被相続人の兄弟姉妹には遺留分を取得する権利がありません。そのため、子供がおらず兄弟姉妹が相続人となるケースでは、遺言書によって特定の相手に全財産を遺すことが可能です。

遺言と侵害額請求|金銭請求と付言事項の活用

遺留分を侵害するような内容の遺言書であっても、遺言書自体の法的効力が失われるわけではありません

財産を譲り受けた受遺者・受贈者は一度その財産を取得し、遺留分を侵害された相続人は、受遺者に対して「遺留分侵害額に相当する金銭の支払い」を請求することになります(遺留分侵害額請求)

公正証書遺言の検討: 公証人役場で作成する公正証書遺言では、公証人が「遺留分侵害による将来の争いリスク」について助言をくれます。立ち止まって内容を再考する機会が得られます。

付言事項の活用: 法的効力はありませんが、遺言書の末尾に「なぜこのような財産配分にしたのか」という遺言者の想いや感謝の気持ちを「付言事項」として書き残しておくことで、相続人の感情的な対立をやわらげる効果が期待できます。

課税への影響|更正の請求と代物弁済の落とし穴

遺留分侵害額請求によって金銭の受け渡しが行われた場合、すでに提出した相続税の申告内容を修正する必要があります

金銭を取得した相続人: 侵害額の支払いを受けて新たに相続税の申告が必要になった場合は「期限後申告書」を提出し、既に申告していた税額に不足が生じる場合は「修正申告書」を提出して納付します。

金銭を支払った受遺者・受贈者: 手元に残る財産が減り、相続税額が過大となるため、「遺留分侵害額請求による支払額が確定したことを知った日から4か月以内」に税務署へ更正の請求を行うことで、納めすぎた相続税の還付を受けられます。

不動産や株式で支払う場合(代物弁済): 金銭ではなく、所有している不動産や株式などの現物財産で侵害額相当分を渡した(履行した)場合、税法上は「その財産を時価で売却して金銭で支払った」とみなされます。そのため、取得時の価格より値上がりしている場合は「譲渡所得税」が課税されるという予期せぬ税負担が生じます。

遺言と異なる分割|相続人全員の合意による解決

遺言書が存在する場合でも、相続人および受遺者の全員が合意すれば、遺言書とは異なる内容の「遺産分割協議」をやり直すことができます

この場合、受贈者が一度遺贈を放棄した上で、相続人全員でまとめた遺産分割協議書に従って財産を取得したものとして扱われます。財産の額に応じて通常通り相続税の申告を行えばよいため、遺留分の金銭請求による複雑な修正手続きを回避できます

なお、合意形成の過程で遺留分を放棄した場合であっても、それによって贈与税が課されることはありません

トラブル回避のポイント

遺留分トラブルで最も多い失敗は、「遺言書があるから完璧だ」と過信し、遺留分を侵害された相続人から突然金銭を請求されて現金が準備できず、不動産で支払った結果、思わぬ「譲渡所得税」まで課されてダブルパンチを受けるケースです

また、遺留分の支払いが確定した後に税務署へ行う「更正の請求」には「知った日から4か月以内」という厳格な期限があり、これを過ぎると納めすぎた相続税を取り戻せなくなるリスクがあります

こうしたトラブルを防ぐためには、生前の遺言書作成段階から遺留分試算を行い、遺言者と家族で日頃から話し合いの機会を持つこと、そして万が一請求が発生した際は速やかに税理士へ相談して申告手続きを進めることが確実なトラブル回避へとつながります

東京武蔵野会計のサポート内容

東京武蔵野会計は、クラウド会計を通じた資産の可視化だけでなく、円満な世代交代を実現する「遺言書作成サポート・遺留分対策」に高度な専門性を持つ会計事務所です。将来のトラブルを未然に防ぎ、安心の財産承継をご提案いたします

  • 遺言書作成時における遺留分侵害リスクの試算および代償金(現金)確保に向けた財務アドバイス
  • 遺留分侵害額請求が発生した際の、「更正の請求(4か月以内)」や「修正申告」の迅速な代理手続き
  • 不動産や株式で支払う(代物弁済)場合の「譲渡所得税」試算および税負担を最小限に抑えるスキームの提案
  • 安心の「書面添付制度」標準採用による、遺産分割やり直しや遺留分処理における高い税務信頼性の確保
  • 遺言書の付言事項の文面アドバイスから将来の相続税申告まで、ご家族に寄り添う伴走型相続顧問サービス

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遺留分に配慮した遺言書の作成を検討されている方や、相続発生後に遺留分を請求されて税務手続きでお困りの方は、お気軽にご連絡ください。初回無料相談を実施しています。

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