【少額輸入の免税撤廃】1万円以下の消費税課税と国内店舗の影響

こじろー君

むさし先生!海外の通販サイトで数百円で買える商品が、国内のショップだと千円以上して太刀打ちできないって悩むお店の社長さんがいるのニャ!どうしてそんなに価格の差があるのか、ずっとこのまま不公平な状態が続くのか知りたいのニャ!

むさし先生

こじろー君、その安さの理由は、これまで『1万円以下の輸入品は消費税が免除されていたから』なんだ。でも令和8年度税制改正により、令和10年(2028年)4月からこの免税が撤廃されることが決まったよ!国内事業者に追い風となる改正の仕組みを解説するね。

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はじめに|海外通販の格安ルール見直し

海外の通販サイト(ECサイト)を利用した際、「国内では1,000円以上するような商品が、送料込みで数百円で買える」という破格の安さに驚いた経験がある方も多いのではないでしょうか

この格安価格の背景には、人件費や製造コストの差だけでなく、税制上の「免税の仕組み」が大きく関係していました。しかし、令和8年度税制改正大綱により、長年続いてきた少額輸入貨物の免税制度が見直されることが決定しました。海外事業者と国内事業者の不公平感を解消するための大きな転換点となります。

現行制度|「1万円の壁」による不公平

本現行の制度では、海外から輸入される貨物のうち、課税価格の合計額が「1万円以下」の場合、関税だけでなく消費税も免除されるルール(少額輸入貨物の免税制度)になっています

  • 海外からの個人輸入:1,000円の衣類を海外サイトで購入しても、消費税はゼロ。
  • 国内の店舗・EC事業者:同じ輸入品を国内で仕入れて販売する場合、きっちり消費税が課税される。

このように、「消費者が海外から直接買えば無税、国内の店舗から買えば課税」という構造的な不公平が存在していました。財務省のデータによると、令和6年の少額貨物の輸入許可件数は約1億7,000万件に達し、全輸入件数の実に約9割を占めるまでに急増していました。

改正概要|2028年4月から消費税課税へ

この状況を是正するため、1万円以下の少額輸入貨物に対する免税措置の見直しが行われます

  • 改正内容:海外通販サイト経由で購入する1万円以下の少額輸入品についても、新たに消費税の課税対象とします。
  • 施行時期令和10年(2028年)4月1日からの施行となります。

これにより、これまで免税の恩恵を受けて割安感を前面に出していた海外ECサイトの製品にも消費税が上乗せされることになります

納税の仕組み|プラットフォーム課税の導入

「海外の販売業者から日本の消費税をどうやって回収するのか」という徴収上の課題に対しては、「プラットフォーム課税」の仕組みが導入されます

商品を実際に販売した個々の海外業者から直接徴収するのではなく、売り場(通販市場)を提供している大手の「ECプラットフォーム運営事業者」に消費税の納税義務を課すという発想です。このプラットフォーム課税は、EU(欧州連合)や英国、オーストラリアなどでも既に導入されており、日本も国際的な税制の標準的な流れに追随する形となります。

国内店舗の影響|同じ土俵で戦える好機

制度の施行(令和10年4月)までは、まだ2年ほどの準備期間があります

しかし、これまで海外からの超格安品に対して価格面で苦戦を強いられてきた国内の小売店や中小EC事業者にとっては、価格差が縮まり「ようやく同じ土俵で正当に競争できる」という非常に強い追い風となります

今から自社の取扱商品の見直しや、仕入先の再検討、高付加価値な商品づくり、価格戦略の再構築を進めておくことで、2年後のルール変更時に大きなアドバンテージを得ることができます

トラブル回避のポイント

今回の法改正は国内事業者にとって追い風となる一方で、輸入仕入れを行う小規模事業者においては「個人輸入と事業者仕入れの税務区分の誤り」に注意が必要です

事業として仕入れる小口資材や商品について、仕入先(海外ECプラットフォーム等)が適切に消費税を徴収・納税しているか、インボイス制度(適格請求書等保存方式)上の対応がどうなるかといった確認を怠ると、自社の仕入税額控除が認められないといった税務トラブルが発生するおそれがあります。

2028年の施行に向けて、海外仕入れの契約内容や国内販売の価格設計、仕入税額控除の実務フローについて、事前に税理士へ相談して準備を整えておくことが確実なトラブル回避へとつながります

東京武蔵野会計のサポート内容

東京武蔵野会計は、クラウド会計を活用したリアルタイムな財務分析に加え、EC事業者や小売業の「仕入・価格戦略と消費税対策」に強みを持つ会計事務所です。変化する国際税制を先回りし、企業の競争力強化をバックアップいたします。

  • 免税撤廃(2028年施行)を見据えた、自社商品の販売価格・利益率・競合比較シミュレーションの作成
  • 海外からの小口仕入れ・資材輸入における消費税・仕入税額控除の適正な経理処理アドバイス
  • インボイス制度およびプラットフォーム課税に対応した、クラウド会計・販売管理システムの構築支援
  • 安心の「書面添付制度」標準採用による、複雑な輸入取引・消費税申告の税務信頼性の確保
  • 厳しい価格競争から抜け出し、適正価格で選ばれる企業になるための伴走型財務顧問サービス

お問い合わせ・無料相談のご案内

少額輸入免税の廃止に伴う仕入・価格戦略の見直しや、EC事業における消費税の実務処理についてお悩みの経営者様は、お気軽にご連絡ください。初回無料相談を実施しています。

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